幹細胞・再生医療研究ガイド


iPS細胞由来分化細胞の特長

ロット間のバラツキが少なく、再現性の高い実験結果が取得できる
遺伝的背景が同一の細胞を繰り返し作製できるため、過去実験データとの相関性の確保が容易である
膵β細胞のような希少な細胞でも安定に入手できる

  • ◆ ヒトiPS細胞由来<小腸型>腸管上皮細胞

    主な用途:薬剤透過吸収試験(代謝吸収や薬物相互作用の評価)、腸管バリア機能研究など

      <特長>
    • ■ 薬剤透過吸収試験に重要な代謝酵素やトランスポーターを発現
      Caco-2細胞と比較し、代謝酵素CYP3A4やトランスポーターPEPT1等を高発現!
    • ■ 微絨毛構成タンパク質Villin、腸管上皮の転写因子CDX2等の各種腸管上皮マーカーを発現
    • ■ タイトジャンクション形成能等の腸管上皮細胞様の特徴を有する
    製品名製品コード容量細胞数
    Cellartis® Intestinal Epithelial Cells (from ChiPSC18) KitY500351 Kit>4.8×106 cells
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    【 短期間でのタイトジャンクション形成 】
    解凍から5日間の培養で細胞間のタイトジャンクションが形成されるため、通常20日間の培養期間が必要なCaco-2細胞に対し、試験期間の短縮や作業効率の向上が可能です。

    * ZO-1 [緑]
     細胞質側に存在する、タイトジャンクションの関連タンパク質
    Cellartis Intestinal Epithelial Cellsの免疫染色画像
    【 腸管上皮細胞マーカーの発現解析と免疫染色 】
    ユーザーマニュアルに従い、Tissue Culture Plates(12-well)を用いて誘導培養を行い、解凍後7日目にqPCRによりmRNAの発現解析を実施した。その結果、Cellartis Intestinal Epithelial Cells (from ChiPSC18)は、小腸微絨毛構成タンパク質Villin、腸管上皮の転写因子CDX2などの各種腸管上皮マーカーを、Caco-2細胞と比較して高いレベルで発現していることが確認できた。
    Villin mRNA発現量  CDX2 mRNA発現量
      <グラフ凡例>
    • “Cellartis”は、Cellartis Intestinal Epithelial Cells (from ChiPSC18) を示す(N=3)。
    • “成人小腸”は、5人のドナー由来RNA(プールド)を使用してデータを取得した。
    • エラーバーは±SD(標準偏差)を示す。
  • ◆ ヒトiPS細胞由来肝細胞
    バージョンアップして長期の培養が可能に!従来製品よりも初代ヒト成熟肝細胞に近い機能を保持

    主な用途:肝毒性、代謝試験、ウイルス感染研究など

      <特長>
    • ■ アッセイ可能期間は最大16日間(day4~day19)
    • ■ 安定したCYP活性を有し、毒物代謝、肝毒性、物質輸送等のin vitro評価に最適
    • ■ ヒト初代細胞と近似したレベルの薬剤代謝酵素活性、アルブミン産生能、グリコーゲン蓄積能
    CYP活性の測定には培養6日目以降を推奨
    製品名製品コード容量細胞数
    Cellartis® Enhanced hiPS-HEP v2 (from ChiPSC12) KitY101331 Kit≧12×106 cells
    Cellartis® Enhanced hiPS-HEP v2 (from ChiPSC18) KitY101341 Kit≧12×106 cells
    Cellartis® Enhanced hiPS-HEP v2 (from ChiPSC22) KitY101351 Kit≧12×106 cells
    ドナーの異なる3種類のiPS細胞由来肝細胞をラインナップ。 iPS細胞株情報はこちら
    【 培養12日目のhiPS-HEPのAlbumin免疫染色 】

    【 グリコーゲンの蓄積 】
    ※hiPS-HEPは培養後12日目に、ヒト初代肝細胞は24時間後にPAS染色を実施

    hiPS-HEP (C18)

    ヒト初代肝細胞
    Application Notes
    ヒトiPS細胞由来肝細胞 Cellartis Enhanced hiPS-HEPの凍結保存液
    STEM-CELLBANKER GMP grade (製品コード CB045)
    分化誘導実験の際のコントロールサンプルに最適な細胞やモニタリングツール、分化誘導キット
    ヒトiPS細胞からの肝細胞分化誘導キットはこちら
    肝細胞分化状態のモニタリングに最適なツールはこちら
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  • ◆ ヒトiPS細胞由来胚体内胚葉(DE)細胞
    • ■ 90%以上の細胞が胚体内胚葉マーカー SOX17を発現
    • ■ 肝細胞などの内胚葉由来細胞への分化が可能
    製品名製品コード容量細胞数
    ヒトiPS細胞由来胚体内胚葉細胞 Cellartis® Definitive Endoderm ChiPSC18 Y10040 1 ml 1×106 cells
    【胚体内胚葉細胞 Cellartis Definitive Endoderm ChiPSC18の免疫染色】

    Cellartis Definitive Endoderm ChiPSC18の培養2日後、胚体内胚葉マーカーSOX17と未分化マーカーOct-4の免疫染色を行った結果、90%以上の細胞が胚体内胚葉細胞であることを確認した。

    ヒトiPS細胞由来胚体内胚葉(DE)細胞 Cellartis Definitive Endoderm ChiPSC18の凍結保存液
    STEM-CELLBANKER GMP grade(製品コード CB045)
    分化誘導実験の際のコントロールサンプルに最適な細胞やモニタリングツール、分化誘導キット
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    肝細胞分化状態のモニタリングに最適なツールはこちら
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  • ◆ ヒトiPS細胞由来心筋細胞

    主な用途:心毒性試験、心筋細胞の性状や機能解析など

      <特長>
    • ■ 心筋細胞の純度95%以上(cTnT陽性率)
    • ■ 自律拍動能を保持
    • ■ MEA(Multi-electrode array)システムをはじめ、種々の解析装置による薬理作用・毒性解析が可能
    製品名製品コード容量細胞数
    MiraCell® Cardiomyocytes v2 (from ChiPSC12) Kit Y50025 1 Kit >3×106 cells
    MiraCell® Cardiomyocytes (from ChiPSC12) Kit Y50015 1 Kit >3×106 cells
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    【 MiraCell Cardiomyocytes v2 の拍動数 】
    MiraCell Cardiomyocytes v2 (from ChiPSC12) Kit(製品コード Y50025)は、従来製品(MiraCell Cardiomyocytes (from ChiPSC12) Kit(製品コード Y50015))の基本性状(心筋純度、生存率、プレーティング効率、E-4031応答性、等)をそのままに、拍動数を増加させた製品です。
    この改良により本製品では、心毒性試験などで用いられているFridericiaの補正式によるFPD(Field potential duration)の補正条件として必要な一定数以上の拍動数が得られるようになりました。
    MiraCell Cardiomyocytes v2 の拍動数
    【 MiraCell Cardiomyocytesの心筋関連タンパク質の発現解析 】
    MiraCell Cardiomyocytesの心筋関連タンパク質の発現解析
    【 MiraCell Cardiomyocytesの自律拍動の様子 】
    セルイメージングシステム(ソニー株式会社)を用いて解析し、収縮・弛緩による細胞の動き(速度)をカラーマップ(遅い】→速い】)により表示した。
    横にスクロールできます
    MiraCell Cardiomyocytesの自律拍動能の様子
  • ◆ ヒトiPS細胞由来血管内皮細胞

    主な用途:血管内皮細胞の性状・機能解析、創薬・毒性試験、再生医療研究など

      <特長>
    • ■ 血管内皮細胞の純度95%以上(CD31陽性率)
    • ■ 前期・前駆型血管内皮細胞マーカー CD34を発現
    • ■ 血管内皮マーカーCD31 / Tie2 / vWF / CD144 陽性
    • ■ LDL取り込みやチューブ形成能などの血管内皮細胞機能をロット間で安定保持
    製品名製品コード容量細胞数
    MiraCell® Endothelial Cells (from ChiPSC12) Kit Y50055 1 Kit ≧1.5×106 cells
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     a、in vitroチューブ形成
    a)in vitroチューブ形成
     b、Dil-Ac-LDL取り込み(赤)(青:核をDAPIで対比染色)
    b)Dil-Ac-LDL取り込み(赤)
    (青:核をDAPIで対比染色)
     c、CD31の免疫染色(緑)(青:核をDAPIで対比染色)
    c) CD31の免疫染色(緑)
    (青:核をDAPIで対比染色)
     
    <血管新生研究や薬剤スクリーニング試験などの実績多数>
    PromoCell社 ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)はこちら
  • ◆ ヒトiPS細胞由来膵β細胞

    主な用途:膵β細胞機能研究、創薬スクリーニングなど

      <特長>
    • ■ インスリン、C-ペプチド、MAFA等の膵β細胞マーカーを高発現
    • ■ グルコースやインクレチン濃度依存的なインスリン分泌能を保持
    製品名製品コード容量細胞数
    Cellartis® hiPS Beta Cells (from ChiPSC12) Kit Y10100 1 Kit ≧4.8×106 cells
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    【 Cellartis hiPS Beta Cellsの膵β細胞成熟マーカーの染色結果 】
    Cellartis hiPS Beta Cellsの膵β細胞成熟マーカーの染色結果