幹細胞・再生医療研究ガイド

幹細胞の分化誘導用培地

◆ 肝細胞への分化誘導システム
  • iPS細胞⇒胚体内胚葉(DE)細胞⇒肝細胞への分化が可能
  • 25種類以上のヒトiPS/ES細胞株にて肝細胞への分化誘導を確認
  • 分化した肝細胞は高純度かつCYP活性を有し、長期毒性試験やウイルス感染試験に最適
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胚体内胚葉(DE)細胞分化誘導キット 肝細胞分化誘導キット 肝細胞分化誘導システム

【肝細胞への分化誘導過程における免疫組織染色結果】

Cellartis Definitive Endoderm ChiPSC18とCellartis Hepatocyte Diff Kitを使用して分化誘導した肝細胞を肝マーカー抗体にて免疫 染色した結果、培養14日目、21日目においてHNF4α(赤)、CK18(緑)の高い発現が確認できた。 28日目からCYP3A(赤)、アルブミン(緑)の発現がみられ、37日目ではmetabolic zonation(代謝機能の領域特異性)がみられた。
⇒分化誘導実験の際のコントロールサンプルに最適な細胞はこちら ⇒肝細胞分化状態のモニタリングに最適なツールはこちら
[ 初期段階の指標であるαフェトプロテインを指標 ]
Anti-Human Alpha Fetoprotein, Monoclonal (製品コード M225)
[ 成熟過程の指標であるヒトアルブミンタンパク質を指標 ]
Anti-Human Albumin, Monoclonal (Clone hAlb 3-7A 他) (製品コード M226、M234、M235)
Human Albumin EIA Kit (製品コード MK132)
[ ミトコンドリアDNAを指標 ]
Human Mitochondrial DNA (mtDNA) Monitoring Primer Set (製品コード 7246)
◆ 血管内皮細胞への分化誘導キット
MiraCell iPS Cell to Endothelial Cell Differentiation Kit(製品コード Y50300)
  • ヒトiPS細胞から血管内皮細胞への分化誘導キット
  • 複数のヒトiPS細胞株からの高分化誘導効率(>80%)を確認済み
  • 薬剤耐性遺伝子の導入などの複雑な工程を必要としない、簡便プロトコール
  • 分化誘導した血管内皮細胞は、凍結保存と拡大培養が可能
【3種のヒトiPS細胞株から血管内皮細胞への分化誘導結果の比較】
ドナーの異なる3種のヒトiPS細胞株ChiPSC12(製品コード Y00285)、ChiPSC18(製品コード Y00305)、ChiPSC19よりMiraCell iPS Cell to Endothelial Cell Differentiation Kitを用いて分化誘導を行い、Day12以降の拡大培養をMiraCell EC Culture Mediumを用いて行った。

3種のヒトiPS細胞株から誘導した血管内皮細胞の細胞形態(A)とマーカー発現(B)
  • 分化誘導直後(Day11)に細く枝分れ状であった細胞形態が、Day16以降に血管内皮細胞様になることが確認された(図A)。
  • また、Day16での血管内皮マーカー(CD31、CD144、VEGFR2、TIE2)の遺伝子発現をRT-qPCRで定量したところ、HUVECと比較して同等あるいは高発現されていることが確認された(図B)。

◆ 神経細胞への分化用培地
  マウスES細胞用神経分化培地 NDiff 227(製品コード Y40002)
  • NDiff 227培地のみでマウスES細胞を神経細胞へ分化させることが可能
  • 添加因子を加えることにより、マウスES細胞の無血清、フィーダー細胞非存在下での培養にも使用可能
  • 増殖因子を添加することにより、ヒトES細胞の培養や、ground state でのヒトiPS細胞培養にも利用可能
  • FGFを添加することにより、 NDiff 227培地はマウスES細胞から、肝臓や膵臓へ分化できるADE(Anterior Definitive Endoderm)前駆体を生じることも可能
  • NANOGおよびKLF2をヒトの多能性幹細胞に過剰に発現させ、NDiff 227培地を利用して培養すると、約10~14日で平坦な形状をとるプライム型の多能性幹細胞からナイーブ型のドーム状のコロニーへと変化する報告もある。
【マウスES細胞の神経分化(NDiff 227を使用)】



  マウス・ヒト神経幹細胞の維持や神経分化に RHB-A(製品コード Y40001)
  • EGFやFGF-2を添加して使用することで、無血清で接着培養状態の神経幹細胞の維持や拡大培養に使用可能
  • 増殖因子を加えずに本培地で神経幹細胞を接着培養すると、神経細胞に機能的に分化することが可能
  • in vitroでのヒト脳の器官初代培養において、放射状グリア由来の神経幹細胞の拡大培養や分化にも使用可能
【マウスES細胞の神経前駆細胞への分化(RHB-Aを使用)】
  1. フィーダーフリーの継代数の低いES細胞を0.5~2×104 cells/cm2の密度でゼラチンコートのプレートにRHB-A培地を用いて播種する。
  2. 1~2日ごとに培地を交換する。神経細胞への分化の初期段階でかなりの数の死細胞が観察される。
  3. 神経細胞への分化を形態観察、またマーカーの発現などで観察する神経細胞への分化は、4~6日目から観察され、7~9日目にニューロン成熟が見られる。
  神経幹細胞の維持や神経分化の基本培地 RHB-Basal(製品コード Y40000)
  • 増殖因子や神経細胞用の添加因子は含まれていない無血清の基本培地。細胞の種類にあわせて必要な添加因子を加えて使用することが可能
⇒神経細胞分化状態のモニタリングに最適なツールはこちら
※神経発生分化マーカーの部分ペプチドで感作して得たポリクローナル抗体です。

◆ 脂肪細胞分化/維持試薬
  脂肪細胞分化/維持試薬 AdipoInducer Reagent(for animal cell)(製品コード MK429)
ラット褐色脂肪前駆細胞を培養し、分化培地として添加試薬(1)インシュリンを加えた培地、(1)インシュリンと(2)デキサメタゾンを加えた培地、(1)インシュリン、(2)デキサメタゾンおよび(3)イソブチルメチルキサンチンを加えた培地を用いて、分化誘導を行った。分化により褐色脂肪前駆細胞がはじめは小さな油滴で満たされるが、やがて多房性構造をもつ褐色脂肪細胞になることが顕微鏡で観察される。
【褐色脂肪細胞への分化(本製品を使用)】
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 (1)インシュリンのみ(1)+(2)デキサメタゾン(1)+(2)+(3)イソブチル
Day1
Day3
Day4