2026年3月期の経営成績の業績について

 当連結会計年度における世界経済は、米国、欧州のインフレの長期化、中国の経済不況、各地における地域紛争等による地政学的リスクの高まり、グローバル経済のブロック化の進行等の影響により、先行きは不透明な状況となっています。
 ライフサイエンス業界においても、世界的な物価高や欧米における金利の高止まり等の影響から研究予算が縮減される中、米国においては政府方針により研究助成金が大幅に削減され、産業界およびアカデミアにおける研究開発のアクティビティがさらに低下しており、また、中国においては中国内の競合他社との競争が激化していること等から、先行きの不透明感が高まっています。
 このような状況の中、当社グループは、2025年度を最終年度とする6カ年の「長期経営構想2025」および3カ年の「中期経営計画2025」のもと、試薬・機器事業とCDMO事業を通じ、バイオ創薬基盤技術開発を進め、ライフサイエンス産業のインフラを担うグローバルプラットフォーマーを目指すための取り組みを推進しました。

 

 当連結会計年度の売上高は、試薬、機器、受託および遺伝子医療の全てのカテゴリが前期比で減少しました。その結果、40,318百万円(前期比10.5%減)と減収となりました。売上原価は、売上構成の変化の影響等により、20,057百万円(同5.7%増)となりましたので、売上総利益は、20,261百万円(同22.3%減)と減益となりました。販売費及び一般管理費は、Curio Bioscience, Inc.の買収に関する費用およびのれん償却費を計上したことなどから、24,949百万円(同4.8%増)となり、営業損失は、4,688百万円(前期は営業利益2,263百万円)となりました。
営業損失の計上にともない、経常損失は、4,992百万円(前期は経常利益2,592百万円)となりました。
 税金等調整前当期純損失は、未稼働の受託製造にかかる設備等の減損損失3,876百万円を計上したこと等により、9,200百万円(前期は税金等調整前当期純利益1,997百万円)、繰延税金資産の取り崩し等により法人税等調整額が183百万円となりましたので、親会社株主に帰属する当期純損失は、9,599百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益1,041百万円)となりました。

今後の見通し

 当社は、宝ホールディングス株式会社による当社の普通株式に対する公開買付けが成立したことを受け、所定の手続きを経て宝ホールディングス株式会社の完全子会社となり、上場廃止となる予定です。早期の収益力改善を最重要課題と位置づけ、さらなる柔軟かつ迅速な意思決定のもと、宝ホールディングス株式会社のリソースやノウハウ等を活用し、事業領域や人材配置の見直しを含めた収益構造改革、製造や管理業務における業務効率化、新規事業分野の事業開発の強化、人材交流の活発化を通じた知見の相互提供等を進め、資産規模に見合った持続的に収益を生み出す構造への転換を進めていきます。実施する構造改革の詳細については、5月13日公表の「収益改善に向けた構造改革の実施について」に記載しておりますが、これら構造改革を進め、収益力の早期回復および中長期的な成長を目指してまいります。

 

 投資家の皆様におかれましては、これまでのご支援に心より御礼申し上げますとともに、引き続き、当社へのご理解のほどお願い申し上げます。

2026年5月
代表取締役社長
宮村  毅