タカラバイオ株式会社は、検便検査用のリアルタイムPCR試薬(以下、本試薬)を開発し、9月21日より受注を開始します~{(注1)}。また、当社と大阪健康安全基盤研究所 左近直美主幹研究員は、この研究成果を第44回日本食品微生物学会学術総会(2023年9月21日-22日)において発表します~{(注2)}

 

 検便検査では、便が正しく採取されていない検体において、結果が偽陰性と判定される場合があり、その見極めが課題となっています。本試薬は、ヒト腸内で優勢な菌種を内在性コントロール~{(注3)}として検出するリアルタイムPCR試薬です。正しく検体が採取されPCR反応液に添加された場合は、安定してシグナルが検出されるため、正確な検便検査が可能です。

 

 本試薬は、2種のラインナップ(内在性コントロールを単独で検出する試薬、検便検査の代表例であるノロウイルスも同時に検出する試薬)から構成され、腸管系ウイルス感染症胃腸炎の流行期等における疫学調査や検便検査の効率化に役立つと期待されます。

 

 当社はPCRの産業分野への展開の一環として、細菌やウイルスの検出キットを数多く販売しています。本製品により検査現場における作業の効率化を実現することで、食品衛生分野におけるPCRの利用拡大を通じ、人々の健康に貢献します。

 


(注1) 本リアルタイムPCRキットは研究用試薬です。出荷開始は本年12月を予定しています。

 

(注2) 第44回日本食品微生物学会学術総会(https://www.w-works.jp/jsfm2023/)口頭発表(D-2-3)
「ノロウイルス検便検査(リアルタイムRT-PCR法)において試験成立を担保する新規内在性コントロールの開発」 


(注3) 内在性コントロールは、検体中に一定量存在している遺伝子を利用した標準(コントロール)であり、PCR検査においては、PCR反応液への検体の添加の有無を客観的に判別するために用いられます。

【製品概要】

製品名

製品コード

容量

希望小売価格(税別)

Norovirus (GI/GII) Typing Kit (Endogenous Control)  

RC160A

100回

¥220,000

Endogenous Control qPCR Kit for stool 

RC165A

100回

¥150,000

Endogenous Control DNA for stool

 RC166A

100μl

   \55,000 

【製品画像】

左から 

Norovirus (GI/GII) Typing Kit (Endogenous Control)、Endogenous Control qPCR Kit for stool、Endogenous Control DNA for stool 

※写真はイメージです。製品の仕様、外観は予告なしに変更する場合があります。

【製品のお問い合せ先】 
テクニカルサポートラインまでお問い合わせください。
オンライン: https://www.takara-bio.co.jp/research/support/tsl/index.php
電話: 077-565-6999(平日9時-17時)

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決などがありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。