タカラバイオ株式会社は、遺伝子・細胞治療の製剤開発を行う製薬・ベンチャー企業やアカデミア向けに、iCELLisTMバイオリアクターを用いたウイルスベクター~{(注1)}の製造プロセス開発受託サービス(以下、本サービス)を開始します。

 

 CAR-T細胞療法~{(注2)}などの遺伝子・細胞治療では、遺伝子導入のためにレンチウイルスベクターやレトロウイルスベクターが使用されます。従来、ウイルスベクター製造には、多段式培養フラスコ~{(注3)}が汎用されていますが、後期治験製品や商用製造に使用する大量のウイルスベクターを得るためには、時間やコストの点で製造効率に課題がありました。

 

 本サービスでは、Cytiva社(URL:https://www.cytivalifesciences.co.jp/)のバイオリアクター「iCELLisTM Nano」を使用し、レンチ・レトロウイルスベクターの大量製造の前段階のプロセス開発を実施します。本サービスにより製造法を確立した後に、同じく弊社が保有する「iCELLisTM 500+」を使用したGMP製造に移行することができます。「iCELLisTM 500+」は、ワクチン製造や商用ウイルスベクターの製造装置として広く普及しており、レンチ・レトロウイルスベクターの場合は、1015~1016ウイルスコピー(精製前)規模の製造が期待できます。

 

 当社は、従来から強みとしているウイルスベクターなどの製造プラットフォームに本サービスを加え、ウイルスベクターの大量製造のニーズに応え、遺伝子・細胞治療製剤開発および製造をより広く強力にサポートしていきます。

 

【iCELLisTMバイオリアクターを用いたプロセス開発】

【本サービスの詳細】

https://catalog.takara-bio.co.jp/com/tech_info_detail.php?mode=3&masterid=M100007669&unitid=U100007704

 

【お問い合わせウェブサイト】

https://www.takara-bio.co.jp/research/support/jutaku/index.php 

 

【語句説明】

(注1)ウイルスベクター

ウイルスが細胞などに感染した際に、自己の遺伝子を細胞などに導入する性質を利用して、人工的に目的遺伝子を導入するよう改良した分子です。病原性などに関する遺伝子を除去し安全性を確保しています。代表的な遺伝子治療用ベクターとしてレンチウイルスベクター、レトロウイルスベクターなどがあり、これらはCAR-T細胞療法などで汎用されます。

 

(注2)CAR-T細胞療法

遺伝子改変T細胞療法は、患者またはドナーの血液から免疫細胞であるT細胞を取り出し、治療用に設計したCAR(キメラ抗原受容体)遺伝子を導入して、標的のがん細胞を選択的に認識・攻撃するように遺伝子を改変したT細胞を用いる治療法のことをいいます。

 

(注3)多段式培養フラスコ

接着細胞を培養するための培養表面を多層化して培養面積を広くとった培養器のことです。

 

 

*本リリース中の製品画像 「iCELLis™ Nano」「iCELLis™ 500+」に関する注記

Cytiva and the Drop logo are trademarks of Global Life Sciences IP Holdco LLC or an affiliate.

Pall and the Pall logo are trademarks of Pall Corporation.

iCellis is a trademarks of Global Life Sciences Solutions USA LLC or an affiliate doing business as Cytiva.

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

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