タカラバイオ株式会社の米国子会社であるTakara Bio USA, Inc.(米国カリフォルニア州、以下TBUSA社)は、2021年4月1日(現地時間)、現地で進めている新型コロナウイルスの迅速、簡便なPCR検査法の開発についてプレスリリースを行いました。

 

 

【参考資料】

米国子会社のリリース:日本語訳(要旨)※

 

 タカラバイオ株式会社の米国子会社のTakara Bio USA, Inc. (TBUSA)は、米国ペンシルベニア州立インディアナ大学(Indiana University of Pennsylvania, IUP)およびインディアナ地域医療センター(Indiana Regional Medical Center, IRMC)と協力して、地域における迅速な新型コロナウイルス検査法の開発に取り組んでいます。

 

 新型コロナウイルスの検査は、検査試薬が高額であり、時間を要し、地域によっては資材の供給など、サプライチェーン上の課題があります。また、既存のPCR検査では、検体採取やウイルスRNAの精製過程で、検査担当者の感染リスクの問題があります。

 

 2020年7月、IUPのBharathan博士は、FDAの緊急使用許可を受けたいくつかの新型コロナウイルスの検査(Laboratory Developed Test)で使用されているタカラバイオのPCR試薬を組み込んだ、新しい新型コロナウイルス検査法を開発しました。

 

 この検査で使用されるタカラバイオの試薬「PrimeDirect~{TM} Probe RT-qPCR Mix」は、従来のPCR検査で必要であったウイルスRNAの精製工程を簡略化できるため、前述のサプライチェーンの課題を最小限にできるとともに、高い精度と検出感度を維持することができます。

 

 Bharathan博士は次のように述べています。「以前は50検体から結果を得るのに5時間掛かっていたが、この試薬により45分で出来るようになった。検体の処理作業が迅速、簡便になり、作業中の感染や汚染の機会が減り、作業エラーのリスクも低くなった。また、輸送時の検体処理も簡便になり、費用や時間も減らすことができた。」

 

 また、これらの取り組みを主導してきたIUP大学院のCreely学長は、「IUPがIRMCのCLIA認定を得た検査施設、装置を供給し、タカラバイオが検査試薬を安定供給する協力体制を構築できた。問題がある時には、担当者が独創的で柔軟に対応して、今回の取り組みを成功に導けた。」と述べています。

 

 TBUSAのCarol Lou社長は、「ワクチンの普及が大変待たれるが、いきわたるにはもうしばらく時間がかかりそうだ。引き続き、新型コロナウイルスのPCR検査は、感染拡大を防止するために必要だ。私たちが取り組んでいる迅速で簡便な検査は、膨大な検査の負担を軽減することができる。この取り組みは、同様の課題を抱える他の地域の解決モデルになるかもしれない。」と述べています。

 

 TBUSAは、Bharathan博士らとともに、今回の共同研究成果を、研究者や生物医学などの専門家と共有するためのウェブセミナーを計画中です。

 

以上

 

※本資料はタカラバイオ米国のニュースリリースを便宜的に要約したものです。詳細は同社のニュースリリースをご覧ください。

 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970