タカラバイオ株式会社は、疾患原因やバイオマーカー探索を行う製薬企業や臨床研究者向けに、次世代シーケンサー(NGS)~{(注1)}を用いた「高感度プロテオーム解析(Olink~{®})」受託サービス(以下、本サービス)を本日より開始します。

 

 生体内のタンパク質全体を意味するプロテオームは、ゲノムやトランスクリプトーム~{(注2)}よりも表現型に近いため、癌やさまざまな疾患の臨床研究において、疾患原因、バイオマーカー、治療標的の探索対象として注目されています。しかしながら、これまで行われている質量分析等の解析では、定量性や感度において課題があり、新たな手法の開発が求められていました。そこで、当社では、国内最大級の次世代シーケンサー設備を活かすことが可能な高感度プロテオーム解析法であるOlink~{®}プラットフォームを導入しました。

 

 本サービスでは、オーリンクプロテオミクス株式会社~{(注3)}のProximity Extension Assay法~{(注4)}が採用されたOlink~{®}プラットフォームを用い、ごく微量の血清・血漿サンプルからサイトカイン~{(注5)}などを含む多くの低濃度タンパク質を定量することが可能です。さらにNGS解析と組み合わせることで、大量の幅広い濃度範囲のタンパク質(最大約3000種)を一度に定量することが可能です。

 

 

<本サービスの特長>

  • タンパク質の高感度相対定量
  • NGS解析と組み合わせることで最大約3000種のタンパク質を同時に定量
  • 微量の血清・血漿から解析可能

 

 

 当社は、従来から得意とするゲノム、トランスクリプトーム解析に、本サービスのプロテオーム解析を加えることでオミックス解析を強化し、バイオマーカー探索をはじめとした解析サービスをより広く強力にサポートしていきます。

 

 

 

【本サービスの詳細】 ※本サービスは研究を目的としたサービスです。

https://catalog.takara-bio.co.jp/jutaku/basic_info.php?unitid=U100009552

 

 

【お問い合わせウェブサイト】

https://www.takara-bio.co.jp/research/support/jutaku/index.php

 

 

【語句説明】

注1:次世代シーケンサー(NGS)

塩基配列データを並列に大量取得することができる装置。

 

注2:トランスクリプトーム

生体内に存在する転写産物(mRNA)の全体を指す呼称。

 

注3:オーリンクプロテオミクス株式会社

スウェーデン ウプサラに本社を置くプロテオミクスに関する試薬・サービスを提供する企業。Proximity Extension Assay法~{(注4)}と呼ばれる、高い特異性かつ高感度な検出法を主たる技術とし、タンパク質バイオマーカー探索において革新的な技術を提供している。

 

注4:Proximity Extension Assay法

1つのタンパク質に対し異なる部位を認識する2種のDNAタグ付き抗体を用いて検出するため、高い特異性でタンパク質の検出が可能な手法。DNAタグはqPCR(~96タンパク質)またはNGS(最大約3000タンパク質)によって検出し、定量化されるため、網羅的にタンパク質の検出が可能。

 

注5:サイトカイン

細胞から分泌され、細胞間相互作用を媒介する極めて微量で生理作用を示すタンパク質の総称。

 

 

 

【製品のお問い合せ先】

テクニカルサポートライン

 オンライン:https://www.takara-bio.co.jp/research/support/tsl/index.php

 電話:077-565-6999(平日9時-17時)

 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970