タカラバイオ株式会社は、再生医療等製品の製造に適したiPS細胞用培地「Cellartis® DEF-CS™ 500 Xeno-Free GMP Grade Basal Medium」が、医薬品医療機器総合機構の原薬等登録原簿(マスターファイル:以下、MF)に登録されましたので、お知らせいたします。
 
 iPS細胞などの幹細胞研究は、基礎から創薬、さらには再生医療分野の応用へと拡大しています。iPS細胞の利用にはiPS細胞を維持、培養する工程が必須であり、特に、iPS細胞を用いた再生医療等製品の製造においては、より安全性の高い条件で安定してiPS細胞を維持、培養することが求められています。
 
 この度MF登録された本製品は、医薬品や再生医療等製品の製造・品質管理基準(GMP/GCTP)に準拠した当社遺伝子・細胞プロセッシングセンター(滋賀県草津市)で製造するiPS細胞用培地であり、再生医療等製品の製造に求められる高い品質が担保されています。また、この度のMF登録の完了により、本製品を利用して製造する再生医療等製品の承認審査の効率化が図れます。
 
 当社は、近年ニーズが高まっている幹細胞分野の新製品・サービスの開発に注力し、基礎研究から再生医療分野まで幅広くラインナップを拡充することで、業績拡大を目指します。

【MF登録内容】

登録番号

230MF40008

原薬等の名称

培地/培地添加物・Cellartissup{®} DEF-CS™ 500 Xeno-Free GMP Grade Basal Medium

登録日

2018年2月19日

【ご参考:製品について】

当社ホームページ;

http://catalog.takara-bio.co.jp/product/basic_info.php?unitid=U100009141

お問い合わせ先
営業企画部  TEL;077-565-6972

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 広報・IR部
Tel 077-565-6970

<参考資料>

【語句説明】

原薬等登録原簿

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(2014年11月施行)が規定する、医薬品の原材料を製造する業者が、製造方法・製造管理・品質管理等の医薬品の承認審査に必要となる情報を、独立行政法人医薬品医療機器総合機構を通じて事前登録する制度。
 

GMP

Good Manufacturing Practiceの略で、医薬品を製造する際に遵守すべき「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準」を指します。GMPは、安全で品質が担保された医薬品を供給するため、医薬品の製造時の管理、遵守事項を各国の規制当局が定めたものです。
 

GCTP

Good Gene, Cellular, and Tissue-based Products Manufacturing Practiceの略で、「再生医療等製品の製造所における製造管理及び品質管理の基準」を指します。
 

遺伝子・細胞プロセッシングセンター

自社の遺伝子治療臨床開発プロジェクトの治験薬製造、CDMO事業の推進を目的として、2014年に、滋賀県草津市の本社地区に国内最大級の再生医療関連施設として竣工しました。3階建て、延床面積約6,500㎡、GMP/GCTPに準拠し、再生医療等安全性確保法(2014年11月施行)の特定細胞加工物製造許可やISO9001認証を取得しています。また、国際製薬技術協会(ISPE)より2016年ファシリティ・オブ・ザ・イヤー(FOYA)のファシリティ・インテグレーション部門賞を受賞し、再生医療のCDMO事業で求められる多品目の再生医療等製品などを安全かつ効率的に製造できる施設として評価を得ています。