2017年

2017/03/23

遺伝子治療用ベクターの製造体制強化について

 タカラバイオ株式会社は、遺伝子・細胞プロセッシングセンター(滋賀県草津市)において遺伝子治療用ウイルスベクターの製造、細胞加工受託を行っております。この度、同センター内にあらたにウイルスベクター製造施設を増設するとともに、独自にウイルスベクターの大量生産技術の開発に成功しましたのでお知らせします。
 
 近年、日本を含む世界中で遺伝子治療の臨床開発が活発化しており、各種ウイルスベクターの需要が拡大しています。一方で遺伝子治療用ウイルスベクターを安定供給できる国内施設は非常に限られています。
 
 当社は平成26年10月にGMP/GCTP基準に準拠した遺伝子・細胞プロセッシングセンターを稼働させ、ウイルスベクター製造・細胞加工受託を行ってまいりましたが、この度、同センターの製造施設を増設し生産能力を約3割増強しました。
    
 さらに、ウイルスベクターの大量生産に必須となる、ウイルス生産細胞の浮遊培養化と無血清培養化を当社独自に確立し、ウイルスベクター製造のさらなるラージスケール化が実現しました。これら製造技術の確立により、遺伝子治療で汎用される各種ウイルスベクターの製造機能が強化されました。
 
 当社は、この度の遺伝子治療用ウイルスベクターの製造施設の増強や製造技術開発を活かし、再生医療等製品の開発・製造受託支援事業であるCDMO事業をさらに拡大させてまいります。

 
 

この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 事業開発部

Tel 077-565-6970

当資料取り扱い上の注意点

資料中の当社による現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。

<参考資料>

【語句説明】

ベクター

目的遺伝子を細胞やバクテリアに導入するための分子。プラスミドベクター、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターなどがあります。
 

GMP

Good Manufacturing Practiceの略で、医薬品を製造する際に遵守すべき「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準」を指します。GMPは、安全で品質が担保された医薬品を供給するため、医薬品の製造時の管理、遵守事項を各国の規制当局が定めたものです。
 

GCTP

Good Gene, Cellular, and Tissue-based Products Manufacturing Practiceの略で、「再生医療等製品の製造所における製造管理及び品質管理の基準」を指します。
 

ウイルス生産細胞の浮遊化

ウイルスは宿主細胞に感染して増殖します。この性質を利用してウイルスベクターをつくる細胞のことをウイルス生産細胞といいます。ウイルス生産細胞の培養には、接着系細胞(培養器の底面に接着して増殖する細胞)が多く使用されますが、増殖できる細胞の数が培養容器内の面積によって制限されるため、スケールアップには不利であるという性質を持ちます。これに対して浮遊系細胞は、一般的には培養液の体積を増やすことによりスケールアップが可能であり、多くの点で大量生産に適していると言われています。
 

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