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平成13年12月20日

伊MOLMED社に遺伝子治療用RetroNectin®のライセンスを供与


宝酒造株式会社(社長:大宮 久)のバイオ事業部門(現 タカラバイオ株式会社)と、イタリアの遺伝子治療ベンチャー企業のMOLMED S.p.A.(MOLMED)は、宝の開発したRetroNectin®(組換えヒトフィブロネクチンフラグメント)をMOLMEDが商業的遺伝子治療に利用することを許諾する契約を締結しました。

RetroNectin® を用いる遺伝子導入法は、宝酒造バイオ研究所(現 タカラバイオ株式会社)と米国インディアナ大学医学部が共同で開発したもので、これまで難しいとされてきた造血幹細胞等の血液系細胞へのレトロウイルスベクターによる高効率遺伝子導入を可能にしました。造血幹細胞とは、全ての血液細胞の源になる細胞で、その人が生きている限り増えつづけます。この造血幹細胞に目的の遺伝子を組み込むことができれば、その遺伝子は生涯にわたって体の中に存在することになり、治療効果が飛躍的に高まると考えられています。このRetroNectin® を用いた遺伝子治療の臨床試験研究は既に全世界の22ヶ所の医療機関で進められており、RetroNectin® はレトロウイルスを用いた遺伝子治療のスタンダードとなりつつあります。

MOLMEDは、イタリアのサンラファエロ病院(H San Raffaele)の遺伝子治療開発の中核を担うベンチャー企業です。細胞・遺伝子治療用の細胞やベクターのGMP生産および、白血病、肺ガン、前立腺ガン、食道ガン、エイズ、ADA欠損症(重症複合免疫欠損症)等に対する遺伝子治療法を開発している、世界でも有数の遺伝子治療ベンチャーで、同遺伝子治療法に関連する重要な特許を保有しています。チミジンキナーゼ遺伝子を用いた白血病の遺伝子治療は現在臨床試験中であり、2005年にはNew Drug Application(新薬承認申請)を申請する予定です。MOLMEDはこれら開発中の遺伝子治療にRetroNectin®を用いることを計画しています。

今回締結した契約では、宝酒造は、MOLMEDおよび同社の株式を所有するサンラファエロ病院(ミラノ)等の関連組織に、ヨーロッパ及び米国において、宝酒造(現 タカラバイオ株式会社)が特許権を保有するRetroNectin®及びその利用法に関する特許権を遺伝子治療法の開発、商業化に非独占的に利用することを許諾するとともに、GMPレベルのRetroNectin®を有償で供給することに合意しました。

宝酒造バイオ事業部門(現 タカラバイオ株式会社)ではMOLMEDの遺伝子治療開発パイプラインにRetroNectin®が用いられることにより、RetroNectin®法が遺伝子治療のスタンダードとして更に認知され、遺伝子治療の普及に貢献できるものと期待しています。


<会社概要>
MOLMED S.p.A.
イタリアのサンラファエロ・バイオメディカル・サイエンスパークとベーリンガー・マンハイム社(現ロッシュ社)とのジョイントベンチャーとして1997年に設立されたバイオベンチャーで、細胞・遺伝子治療用GMPレベルのベクターや細胞の製造と、遺伝子治療法の開発を行う。1999年にベンチャーキャピタルのEuropean Development Capital Partnershipがロッシュ社から同社の株式を買い取った。代表者Claudio Bordignon、従業員数は約50人。
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