2009
2009.12.17
ガゴメ昆布フコイダンにインフルエンザウイルスの増殖抑制作用があることを確認
タカラバイオ株式会社(社長:仲尾功一)は、ガゴメ昆布フコイダンが強いインフルエンザウイルスの増殖抑制作用を持つことを富山大学大学院医学薬学研究部生薬学研究室の林 利光教授との共同研究で明らかにしました。
ガゴメ昆布フコイダンのインフルエンザに対する効果を明らかにする目的で細胞実験によるウイルス増殖抑制効果の評価を行いました。実験には、A型インフルエンザウイルスである“ヒト型インフルエンザウイルスのH1N1亜型”および“弱毒性鳥インフルエンザウイルスのH5N3亜型”を使用しました。これらのウイルスを宿主細胞に感染させ、24時間培養した後に増殖したウイルスの量を測定しました。その結果、ウイルス感染時からガゴメ昆布フコイダンを添加した場合に、インフルエンザウイルスの増殖が強く抑制されました。ガゴメ昆布フコイダンのH1N1亜型に対する増殖抑制活性は、様々な海藻由来のフコイダン試料に比べて10倍以上強く、抗インフルエンザ薬のオセルタミビルの1/3程度でした。さらに、ガゴメ昆布フコイダンの抗インフルエンザウイルス作用について詳しく調べたところ、ガゴメ昆布フコイダンの作用部位はオセルタミビルとは異なり、細胞の中にインフルエンザウイルスが侵入する段階を抑えることがわかりました。
フコイダンは、褐藻類の海藻に特徴的に含まれる多糖であり、主に硫酸化されたフコースという糖で構成されています。当社は北海道の函館近海に生育するガゴメ昆布が豊富にフコイダンを含むことに注目し、1995年にフコイダンの化学構造を世界で初めて明らかにしました。その結果、ガゴメ昆布が他の海藻に見られないF-フコイダン、U-フコイダン、G-フコイダンを含むことを解明しています。さらに当社は、ガゴメ昆布フコイダンが免疫活性化作用や血栓抑制作用など多様な生理活性をもつことを明らかにしてきました。
今回の研究成果は、2010年3月28日より岡山で開催される日本薬学会第130年会にて発表予定です。当社では、今後さらに動物実験などによってガゴメ昆布フコイダンのインフルエンザに対する効果について研究を進めてまいります。
この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 バイオインダストリー部
Tel 077-543-7212
当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社の現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。
<参考資料>
【語句説明】
フコイダン昆布、ワカメ、モズクなど、褐藻類の海藻のぬめり成分で、硫酸化されたフコースを構成成分とする多糖の総称です。ガゴメ昆布には乾燥重量の約5%と豊富にフコイダンが含まれています。
A型インフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスはA、B、C型に分かれ、特にA型が大流行の原因となります。A型インフルエンザには、ウイルス表面のヘマグルチニン(H)とノイラミニダーゼ(N)の抗原性の違いにより亜型が存在します。2009年に流行している新型インフルエンザはH1N1亜型です。
オセルタミビル
インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼという酵素を阻害する抗インフルエンザ薬(商品名:タミフル®)です。オセルタミビルは感染した細胞内で増殖したインフルエンザウイルスの細胞外への放出を抑制します。最近では、オセルタミビルに耐性をもつインフルエンザウイルスの出現が報告されています。










