お知らせ

●第91回日本生化学会大会 ランチョンセミナーを行いました。

演題 生物学研究に革命をもたらした遺伝子工学酵素〜その開発の歴史〜
演者九州大学大学院 農学研究院 生命機能科学部門 生物化学分野 石野 良純 先生
開催日2018年9月25日(火)11:50〜12:40
場所第5会場(国立京都国際会館 1F Room E)
生物は自らの遺伝情報の安定な維持と子孫への伝達のために、種々のDNA代謝酵素を有する。DNA複製、修復、組換えなどの生命の基本メカニズムを理解しようとする研究が、DNAに作用する酵素の発見に繋がり、試験管内でDNAを切り貼りする遺伝子操作技術をもたらした。これは生物学研究における技術革新であった。遺伝子工学用酵素の製品化によって、遺伝子クローニングとその塩基配列解読実験が一般の分子生物学関連の研究室で行えるようになったことが、さらなる分子生物学の発展に繋がり、新たな遺伝子操作技術の発展をもたらした。耐熱性DNAポリメラーゼの研究がPCR技術の実用化に繋がり、遺伝子操作が顕著に簡便になったのは、二度目の技術革新と言える。耐熱性DNAポリメラーゼは塩基配列解読操作をも容易にし、ゲノム解析が急速に進んだ。そして、最近脚光を浴びているRNA誘導型ヌクレアーゼCRISPR-Cas9システムを利用したゲノム編集技術は、その簡便性の高さにより急速に普及しており、現在、三度目の技術革新をもたらしていると言える。本セミナーでは、技術革新を支えた遺伝子工学酵素開発の歴史を紹介したい。

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